窯業系サイディング

窯業系の外壁(サイディング)は、セメント質と木片などの繊維質を混ぜ、プレス成形などで板状としたものです。最近建てられる住宅の7割近くに採用されています。

 

不燃外壁材料として、耐火や防火の安全基準を満たし準耐火構造や耐火構造が要求される地域でも豊富なデザインの中から選ぶことができます。

 

当社のお客様の中には、外壁の大部分を窯業系のサイディングを貼り、アクセントウォールとして、玄関の周り、リビングデッキがある部分など、雨や紫外線の影響を受けにくいところに木質系の羽目板を使う方もおられます。

 

窯業系サイディングが使われる主な理由としては以下のような点が挙げられます。
・タイル調、石積み調、無塗装板など、デザインが豊富で予算に応じて好みのものが選べる。
・硬質で密度が高く、耐震性、遮音性、防火性に優れている。
・モルタルなどに比べて工期が短い。

 

外壁は、屋根とともに大切なお客様の財産である家を風雨や積雪から守る役目を担っています。サイディングの施工は、防水機能を損なわないための施工が必要なため、大工工事と分離されることがしばしばあります。

 

当社では、割付と販売をするだけでなく、施工業者の職方との協業で施工まで行うことで、しっかりとその役目を果たす外壁に仕上げます。

 

ここでは、木造住宅のサイディング施工について紹介します。

  写真をクリック
a1 a2
   

 

サイディングの割付けと積算

平面図、立面図、矩計図を基に、CADを使って割付し入隅、出隅、水切り板金などの積算を行います。
CADでサイディングの割付を行うことで、材料の無駄を減らし、加工時の歩留りが良くなります。

  画像をクリック
CAD入力画面1 CAD入力画面2
CAD入力画面3 CAD入力画面4

現場での施工

当社では、外壁通気工法と呼ばれる施工方法で窯業系サイディング(以下、サイディングという)を建物に施工します。

 

防水下地(土台水切りと防水シート)

   写真をクリック
b1 b2

 

通常時の役割は、外回りの土台に均等なスペースの空気の出入口をつくり、壁の中の空気がスムーズに流れるように保つことです。「水切り」という名前は、もし、壁から水が入った場合に上から流れる水を外に出す役目を持っているということで付けられているようです。

 

そして、内部壁内の結露を防ぎ、万が一の水の浸入を防ぐため、湿気は通すが水は通さない素材の透湿防水シート(タイベックなど)をサイディング施工する面の土台水切りから軒桁まで張り上げます。その際、窓廻りなど必要な箇所は防水テープでしっかりと防水処理を行います。

 

次に、通気層をつくるため、胴縁と呼ばれる木材(金属性のものもある)を柱や間柱、窓台・まぐさなどに固定します。通気用胴縁の下端には、大きな虫や小動物が入らないように防虫ネットを取り付ければ下地は完了です。

 

 サイディングの取り付け

標準サイズのままのサイディングと加工(カット)したサイズのものを取り付けていきます。

  写真をクリック
c1 c2

 

サイディングの継ぎ目には、防水シーリングを充填するためのジョイナーと呼ばれる目地を入れ、角には役物と呼ばれる入隅、出隅コーナー材を取り付けながら、これらの取り合いにも標準サイズのままのサイディングと加工したサイズのものを取りつけていきます。

  写真をクリック
d1 d2

 

 サイディングの取り付けが終わると、シーリングの目地に耐候性能が高い防水シーリングを充填するとサイディング工事が完了します。

  写真をクリック
e1 e2

 

 焼杉などの木質系サイディングの場合も同じ外壁通気工法での施工が一般的です。

 

メンテナンス

どのような外壁でもメンテナンスフリーではありません。気温の変化、紫外線、風雨、積雪などの気象条件による表面の変色、塗膜やシーリングの経年劣化、また、台風や地震などによる亀裂や割れなどの損傷は避けることはできません。

 

同じ素材を使用していても、建物が建つ土地の条件によって違ってきます。5年ごとの点検や、自然災害のあとの点検などを行いながら、適切な補修を行っていくことで耐用年数を伸ばすことができます。

 

建材販売

前の記事

建 材
Information

次の記事

フェアーのお知らせ